大島紬の特徴
まずは優雅に輝く表面の質感。
しかも軽く、着心地が快適なのです。軽いのに冬場でも寒さを感じさせません。また、着れば着るほど体になじんでいくのも大島紬の特徴です。
そのため、着くずれしにくい着物として人気を博しています。
更に、大島紬の生地には裏表がなく、大変丈夫です。それなので親から子へ子から孫へと受け継いでいるご家庭も少なくありません。
また、大島紬の重さは一反(約12.5m)につき重さは450gほどです。500㎖ペットボトルよりも軽いため、普通の着物のように着ていて苦しくなるようなこともありません。
大島紬と呼ばれる織物は、以下の厳しい4つの条件を満たしているものでなければなりません。
1、奄美大島で作られていること
2、先染めとして泥染めされていること
3、絹100%であること
4、平織りであること
1. 奄美大島で作られていること
大島紬は奄美大島の伝統工芸品です。
2. 先染めとして泥染めされていること
まずこの「先染め」とは、糸を先に染めてから織り柄や絵を表現する技法です。
逆の染め方として「後染め」があります。これは、生地を織ってからその上に染色したり絵を描いたりする技法のことです。 テーチ木という奄美大島に生えている木の木材を煮出して、赤い染料を生成し、その染料で絹糸を染めます。
赤く染まった絹糸と泥に含まれている鉄が化合して黒く仕上がっていきます。
3. 絹100%であること
大島紬は絹糸だけを使って作る、高級で高品質な織物です。
世界には様々な種類の織物が存在しますが、その中で優れていると言われている織物がフランスの「ゴブラン織り」・イランの「ペルシア絨毯」、そして奄美大島の「大島紬」と言われています。
1300年の歴史を持つ大島紬は、世界的に見ても最高峰の品質の織物と称されています。
4. 平織りであること
平織りとは、経(たて)糸と緯(よこ)糸を交互に織っていく織り方のことです。
一般的な技法ではありますが、大島紬に使っている絹糸は細くてとても繊細。そのため織り上げるには高い技術をが求められますが、軽くて着崩れしないという特徴があります。
大島紬は職人さんが長い時間かけて織り上げやっと完成する、柄も美しければ質も高い、素晴らしい織物なのです。 大島紬は決して最高級の正装としてだけ用いられてきたわけではありません。
大枠では「普段着」に値する格なので、決して堅苦しい場でしか着られない着物ではなかったのです。
そもそも、大島紬の薄くて丈夫なつくりは着心地が良いのが特徴です。気軽に着ることができる代物です。
大島紬に合ったシーンはお稽古や趣味の場、観劇や外食などのほか、同窓会や結婚式の二次会などの正装を求められる場所以外では堂々と着ていくことができます。
高級感があるにもかかわらず、気軽に着られるのは大島紬の魅力の一つとも言えるでしょう。
しかし、大島紬の中でも紋付で無地となると別格となります。紋は男性にとって正装の証であり、正式な場での着用も可能なものとなります。
更に、絵羽柄も無地と同じように格上の着物のなります。絵羽柄であればパーティーなどでも着用が可能です。
ただし、付下げや訪問着のような絵羽柄になると、結婚披露宴やお茶会、式典などには向かないので注意が必要です。
もちろん、普段使いする分には豪華な雰囲気を演出できる優れたお着物です。
ちなみに、時代とともに大島紬の中でも正装向けの模様がどんどん発案され、増えてきています。
大島紬の訪問着や振袖、礼装なども制作されていて、シーンに合った品を選べるようになってきています。